社団法人日本将棋連盟 羽生善治 将棋で鍛える『決断力』DS

小学校1年生のときに将棋に出会った羽生少年は、
小学生名人となり、やがて最強のプロ棋士へと成長する。
この間、羽生善治の脳に何が起きたのだろうか。
将棋が脳に与えるすばらしい影響と、
将棋の魅力について、脳科学者の茂木健一郎が解き明かす。

集中力が丸二日も持続するようになる

[茂木]みんなは、朝9時から夜の9時まで一つのことをやり続けて、次の日もまた同じようにやったってことある?名人戦っていう対局では、丸二日間ずっと将棋を指しています。朝から夜まで、将棋のことを考え続けているんです。それって、すごい集中力ですね。

[羽生]いきなりは無理ですが、少しずつ伸ばしていけば、長く集中できるようになります。私も最初はたいへんでしたが、だんだん慣れて、疲れなくなりましたし、集中できるようになりました。マラソンと似ているのかも知れません。

[茂木]そうですね。まさに慣れなんですね。君たちさ、勉強に1時間、集中できる?

[子どもたち]できない。

[茂木]じゃあ、5時間集中できるか?

[子どもたち]無理。

[茂木]あのね、慣れれば君たちだって、8時間連続で勉強とか…

[子どもたち]やだぁ!

[茂木]やだぁとか言わない。できるようになるんだから! みんなの脳の働きというのは、何か一つのことで力をつけたら、他のこと全部に応用できるようになります。だから、羽生さんのように、将棋で集中力をつけた人は、他のことにも集中力が使えるんです。読書でも、勉強でも。
脳の中の前頭葉というところに集中力をつける回路があるんだけど、羽生さんは体は細いのに、回路はとても太くなっています。集中力とともに、ねばり強さもありますよね。対局のとき、何手ぐらい読んでいますか?




<< 将棋を覚えれば算数の成績が上がる羽生さんは1000手先まで読んでいる >>

2009年12月14日に足立区竹の塚小学校で行われた羽生善治氏と茂木健一郎氏による特別対談授業を再構成しました。

このサイトは社団法人日本将棋連盟発行小冊子「将棋は脳を育てる」の内容をホームページ化したもので、
より多くの方にご覧いただくことを目的に公開されています。