子育ての悩みは尽きないもの。周りに気軽に相談できる環境がない、わかちあえる人がいない場合はなおのこと、あなたひとりで抱え込んでしまうことも多いのではないでしょうか。
しかし子育てに悩んでいるのは、決してあなただけではありません。そこで、ほかのパパ・ママがどんな悩みを抱えているのかを知り、どんな解決策があるのか一緒に考えてみませんか。こちらの記事では、パパママが抱える子育てにまつわる悩みをピックアップしました。
目次
子育ての悩み、どんなものがある?
まずは、代表的な子育ての悩みについて考えてみましょう。ここで挙げた悩みにはあなたも共感するところがあるのではないでしょうか。
1.教育費がどれくらいかかるのかわからない
子どもの教育にかかる費用は学費だけではありません。スポーツや文化・芸術などの習い事、塾などの学校外教育費もかかります。
保育園・幼稚園から大学まで子どもを通わせる場合、すべて学費の安い国公立へ通ったとしても1,000万円近くかかるといわれます。反対に、すべて私立へ通った場合は2,000万円以上かかるのが実情です。
子育て費用についてもっとくわしく知りたい場合はこちらの記事も読んでみてください。
できればお金を気にせずによい教育を受けさせてあげたいけれど、どれだけ貯金できるのかわからず将来の教育費が心配と悩まれています。
2.自由な時間がもてない
子どもが生まれると子育てにかかりきりとなってしまい、自由な時間をほとんどもてません。友達との旅行や飲み会への参加は難しく、たとえ行ったとしても「子育てを放棄していると思われるのでは」と周りの目が気になってしまいますよね。
夫婦で助け合ってお互いの自由時間をつくり出すのはもちろん、時には子どもを両親に預けたり、時間単位で一時的に子どもを預けられる一時保育やベビーシッターを利用したりしてみてはいかがでしょうか。
3.子どもの食事
・食べる量が少ないため、ちゃんと栄養とって成長できるのか心配
・お肉・お魚は食べるけれど、とにかく野菜を食べない
・おしゃべりが多すぎて食べ終わるのに時間がかかる
などの「食べ方」のほかに、
・どんな離乳食をあげたらよいのかわからない
・栄養バランスの取れた食事がつくれない
・アレルギーがあるため、献立に苦戦している
などの「食事の用意」に関する悩みもあります。家庭環境や夫婦関係に関わらず周りと共通の悩みのため、よく話題にあがる悩みではないでしょうか。
4.兄弟の育て方
・兄弟でケンカをしたときに、反射的に上の子を叱ってしまう
・家事をしていて抱っこをせがまれたとき、上の子には我慢をさせるのに下の子はぱっと抱き上げて差をつけるようになってしまう
・平等に兄弟ほめているつもりなのに、下の子から「お兄ちゃんのほうがほめられている」と泣かれる
というように、兄弟どちらもおなじくらい愛しているのに、それぞれへの対応が難しい悩みがあります。また兄弟で性格がちがうため、上の子でうまくいった育て方が下の子では逆効果になっているように感じる悩みもあります。
5.子育て環境、ワンオペ育児
パパの仕事が忙しく、日中だけでなく夜もママのみのワンオペ育児であることの悩みも多いです。ワンオペ育児では、美容院だけでなく銀行や市役所へのちょっとした用事をこなすことも難しくなかなか済ませられません。
「親が近所に住んでいないため子育てを手伝ってもらえない」「パパが全然子育てをしてくれない」などの子育て環境の悩みからワンオペ育児につながっていることが多いです。
6.仕事と子育ての両立
「子どもが最優先」という気持ちはあっても、実際に働くとなると仕事と子育ての両立は難しいです。子育ての悩みだけでなく、子どもの預け先がなくて困ったり、子どもの突然の発熱で会社を休まなければいけなかったりなどの仕事に関わる悩みまで増えてしまいます。
7.適切な叱り方、しつけの方法
子どもが危ないことやしてはいけないことをしたとき、しつけとして叱りますが、適切な叱り方がわからない、正しいしつけの方法がわからないと悩む人が多いです。なかなか言うことを聞いてくれず怒りすぎてしまって自己嫌悪に陥ったり、自分の子どもにあった叱り方をしたいと考えたりして、悩まれています。
8.保育園、幼稚園に入園できない
保育園や幼稚園に入園できる子どもの数には限りがあります。しかし保育園・幼稚園の数が入園を希望している子どもの数に足りず、希望の保育園・幼稚園に入園できなかったり、入園したくても入園できなかったりする悩みがあります。
共働きする家庭が増えてきたなか、保育園・幼稚園に入園できないことで仕事復帰できない方も多いのではないでしょうか。
9.子どもとの関わり方
とくに忙しいときやイライラしているときにはこころに余裕がなくなり、つい子どもへ厳しくあたってしまいます。子どもと多くの時間を過ごしたいのに、仕事が忙しくて休みが取れなかったり帰りが夜遅くになったりして、そもそも子どもと関わる時間が取れないという悩みも。
10.イヤイヤ期
ある日突然始まるイヤイヤ期。なんでも「イヤ」と言われるようになり、「これがイヤイヤ期か」と頭では理解しているものの「子育ての仕方が悪いのか」「いい対応方法はないか」と悩んでしまいます。
子どもの性格には個性があるため、「これでうまくいく」という解決方法などの正解はありません。子どもにあった対応方法をあれこれ試行錯誤してみましょう。
11.発育問題
・周りの子どもはたくさんおしゃべりしているのに、自分の子どもはあまりしゃべらない
・周りの子どもは歩きはじめているのに、自分の子どもはまだ歩かない
・もういい年なのに、おねしょしてしまう
子どもの発育は個人差が大きいです。発育が周りより早かったり遅れたりしているように感じると「なにか問題があるのではないか」と不安になってしまいますよね。周りの子どもとつい比べがちですが、いまできないことのほとんどは年齢があがるにつれてできるようになっていきます。子どもの成長にも個性があるため、焦る必要はありません。
12.トイレトレーニング
周りの子どもが「おむつを外せた」と聞くと、「どうしてうちの子はまだおむつをつけているんだろう」と焦ってしまいます。「ほかの子どもと自分の子どもを比べる必要はない」と頭ではわかっていても、気になってしまいますよね。
またトイレトレーニングでは最初からうまくいくことはめったになく、おもらしして部屋や服が汚れてしまい、うまくトレーニングできないことに対してイライラするなどの悩みがあります。
どうやって解決する?子育ての悩み
ここまでに挙げた子育ての悩みは、どうすれば解決できるのでしょうか。ここではいくつかのポイントを挙げますが、そのなかでもおぼえておきたい大切なことは、子育てで完璧を求めすぎないことです。
できる範囲でやる!完璧を求めすぎない
いいパパ・ママになろうと頑張ることは素晴らしいですが、完璧を求めすぎてはいけません。完璧を目指してどんなことに対しても怒ったり口出ししたりすると、あなただけでなく子どもも苦しくなってしまいます。
家族みんなが幸せな生活を送りたいのであれば完璧である必要はありません。できる範囲でやるだけで十分です。まずは「これだけできた自分、えらい」と子育てを頑張っているあなたを褒めてあげましょう。
イライラするのはどんなとき?メカニズムを知る
イライラするのは、時間がないのに子どもがぐずぐずしていたり、やってほしいことと全く別のことを始めてしまったりしたときではないでしょうか。
このようなイライラは、あなたが無意識に考えていた予定を崩されてしまったことが主な原因です。イライラを避けるためには、子どもがぐずったり、わがままを言ったりする時間をあらかじめ予定に組み込んでおくこと。そうすれば、子どもがぐずり出しても「予定どおりにぐずっている」と思えてこころに余裕ができるため、イライラしにくくなります。
子育て中のイライラについてもっとくわしく知りたい場合はこちらの記事も読んでみてください。
ほかの子や兄弟と比べない
人間はだれしも個性をもっています。それはほかの家庭の子どもはもちろん、兄弟もそれぞれにもっています。そのため、ほかの子や兄弟と比べる必要はありません。子育ての正解を探そうとせず、自分の子どもにあった育て方を試行錯誤して見つけていくことが大切です。
イヤイヤ期は「距離」と「時間」で解決
イヤイヤ期は、パパ・ママのことが嫌いで「イヤイヤ」と言っているわけではありません。イヤイヤ期に入る2才頃の子どもは自分でいろんなことができる力がついてきて、「自分でできる」「パパ・ママの言うとおりにしたくない」という気持ちが芽生えます。しかし「パパ・ママの言うとおりにしなくちゃいけない」というジレンマによって子ども自身がイライラしていることが、イヤイヤ期の原因です。
なるべく子どもの気持ちをいら立たせないように、距離と時間をおいて落ち着かせましょう。
子どもと向き合う時間は、量よりも質
子どもと向き合う時間が多いことは理想的です。しかしイライラした状態で長時間子どもと向き合うよりも、余裕のある状態で短時間でも集中して向き合うほうが、子どもとよりよい関係を築けるでしょう。
子どもと向き合う時間は量よりも質が重要といえます。
ワンオペ育児を避けるには?頼る先を探そう
ワンオペ育児を避けるには、家族や親戚、周りの友達、公共施設など頼る先をもっておくこと。頼ることの遠慮は不要です。周りに支えてくれる人がいる、と思えるだけでワンオペ育児の孤独感や不安感は軽くなります。
子育ての悩み、相談できる先は?
子育ての悩みを周りに打ち明けられなかったり、頼る先が近くになかったりすることもあるでしょう。とはいえ、ひとりで抱え込んでしまうと解決策がみえず、不安は募るばかりです。そこで最後に、子育ての悩みを気軽に相談できる窓口を紹介します。
市や区ごとの相談窓口
市や区には、それぞれ名称は異なりますが子育てに関する相談窓口があります。公式ホームページには子育て相談を受けつけている窓口の電話番号が掲載されています。お住まいの市や区で相談できる窓口がないか確認してみましょう。
子育て・女性健康支援センター
日本助産師会では、子育て・女性健康支援センターを設けています。妊娠や出産、子育てなどの悩みを、専門知識のある助産師に相談できます。助産師は妊婦に限らず、出産を終えた方や将来出産の可能性があるすべての女性の方を支援する専門職です。母親として自信をもって主体的に育児ができ、赤ちゃんの健康を守っていけるように支援してくれます。
エンゼル110番
エンゼル110番は、民間企業の森永コミュニケーションが運営する電話相談窓口です。森永コミュニケーションは幼児向けのミルクでお馴染みの森永乳業のグループ企業です。公式Webサイトの「よくある相談」や「コラム」にも子育てに関するお役立ち情報がまとまっているため、一通り読んでみるのもおすすめです。
子育ての相談先についてもっとくわしり知りたい場合はこちらの記事も読んでみてください。
まとめ
子育ての方法に正解はありません。だからこそ、どんな家庭でも子育てにまつわる悩みは尽きないものです。しかし多くの家庭では、子育てに共通した悩みをもっています。その悩みをほかの家庭がどのように対応しているか知ることは、あなたの悩みを解決するヒントにつながるはずです。そして子育ての悩みはひとりで抱え込まず、積極的に周りに頼ってくださいね。
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