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運動あそび成長・発達

“運動能力”と“学力”には密接な繋がりが!運動あそびでからだと脳を育もう

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“運動能力”と“学力”には密接な繋がりが!運動あそびでからだと脳を育もう

子どもの成長をサポートするとき「スポーツで運動能力を高める」「勉強や読書経験で学力を伸ばす」と、別々に考える方は多いです。しかし「運動能力」と「学力」には相関関係があり、運動をすることはからだだけでなく、実は脳にも影響が及ぶといわれています。

今回は、子どもを育てるママやパパに知ってほしい運動能力と学力の結びつき、二つの力をバランスよく育む方法についてくわしく解説します。

「運動能力」と「学力」には相関関係がある

元気に手をあげて挨拶するおとこのことおんなのこ

「文武両道」とあるように、学力も高ければ運動もできることは“理想”とされています。子どもを育てている方にとって、我が子には運動能力と学力どちらもそなえてほしいと思うのではないでしょうか。とはいえ、「学力を上げるには勉強が必要で、運動能力を上げるにはスポーツを続けなければならない」と文武両道はむずかしいと考えられがちです。このように別々に考えられている運動能力と学力ですが、実はこの二つは相関関係があります。

まず、運動能力のほうに目を向けてみましょう。文部科学省がおこなう全国都道府県学力・学習状況調査で上位に入る都道府県は、運動能力調査でも上位に入る傾向があります。「運動能力が優れている子は学力テストの結果もよい、偏差値が高い高校へ入学する子は中学生の頃運動部に入部していた確率が高い」(参照:https://jr-soccer.jp/2018/11/11/post103770/2/)といわれているように、かねてからこの二つは相関関係があるのではないかと考えられていました。
また、運動をすると脳からはさまざまな物質が分泌されます。そのひとつがBDNF(Brain Derived Neurotrophic Factor; 脳由来神経栄養因子)。これは神経細胞の発生・成長・維持・再生を促すタンパク質の一種で、認知機能の向上が期待できるものです(参照:https://sports.go.jp/special/value-sports/post-29.html)。端的にいうと、運動をすることで脳を活発にさせる物質(BDNF)が分泌されるために、脳科学の観点からも相関関係を示す研究結果が生まれています。

運動が学力に効果を及ぼすワケ

もうすこしくわしく運動が学力に影響する理由を考えてみましょう。3つの観点からチェックします。

思考力が高まる

運動をすると、自然と体幹が鍛えられます。体幹と学力は直接関係がないように思えますが、勉強をするときの姿勢に大きく影響があります。たとえば「机にずっと座っていられない・だらっとからだを机に預けてしまう・正しい姿勢をとり続けることが大変」という子は、体幹を鍛えると学力によい効果が見られるかもしれません。
正しい姿勢がキープできる、キープすることが楽にできるという持久力・忍耐力がそなわると、深く呼吸ができます。すると、脳が活性化して思考力が高まります。さらに、有酸素運動後に読解力・管理能力が向上したという報告があるのです(参照:提言 子どもを元気にする運動・スポーツの適正実施のための基本指針(日本学術会議)H23.8.16)。

集中力が高まる

先ほど、「運動をすると脳からさまざまな物質が分泌される」とお話しました。その中でも脳を活性化させるドーパミンは、運動後に分泌量が増えるものであり、学習能力と深く関係のあるものです。ドーパミンの分泌量が増えると感覚が研ぎ澄まされ、集中できる時間が長くなります。この効果は長時間続くとされており、集中したい勉強の前や集中力が途切れたときの気分転換に有酸素運動が効果的です。集中力というと、机にじっと座って高めるようなイメージもありますよね。実際には、からだを動かし運動することで、集中力は脳から高められるのです。

認知機能が高まる

認知機能とは、理解力・判断力のこと。勉強の中での認知機能というと、「記憶力や言語力、判断力」などをさします。これらの認知機能は、実は運動で育むこともできるのです。
たとえば自転車などののりもの遊びでは、進む方向を見てペダルをこぎ、スピードを調節しながらハンドル操作をおこなって、目的の場所でブレーキをかけとまります。このあいだに鍛えられる力加減や思考力は相当なものです。これらの「目で見て頭で判断し、力を入れてからだをつかって実行する」といった一連の動作がスムーズにできる力のことをコーディネーション能力といいます。コーディネーション能力をしっかりつかい鍛えると、認知機能は自然と高まります。認知機能というと「鍛えるのがむずかしい、大変な労力が必要になる」と思われるかもしれませんが、日常の中で楽しくおこなえるのりもの遊びを充実させるだけで自然と鍛えられるのです。

運動能力と学力をバランスよく育むには?

ターザンごっこをするおんなのこ

運動能力と学力、これらは別々のものではなく相関関係があるからこそバランスよく育む必要があります。できることなら子どもには、運動能力と学力どちらも育んでほしいものです。

そこで、この二つをバランスよく育てるためのコツを見ていきましょう。3つのポイントにまとめました。

カギは“運動習慣”

学力を伸ばすためには、「勉強だけに打ち込む」のではなくまず体力をつけ、運動を始めることがポイントです。とはいえ、「うちの子は運動神経がないから」「運動のセンスがなさそう」と心配な方も多いかもしれません。
運動能力と学力をバランスよく育むために、とびぬけた運動センスや上手に体操ができる・かけっこが一番になるといった運動レベルは必要ありません。大切なのは、毎日の遊びの中で自然とこなせる運動習慣です。
子どもの遊びに注目してみると、頭をつかって役割分担するままごと遊びや、かくれんぼやおにごっこなど、楽しみながらからだと頭を動かしていますよね。これらのお外遊びやからだをつかった遊びを、楽に続けられるよう習慣づけさせてあげるだけでよいのです。
子どものいる親ならピンとくるかもしれませんが、子どもは興味のあるものには集中して楽しくとり組めます。「運動が苦手なのかも」と感じる子は、まだ好きな運動に出会っていないからかもしれません。運動能力は幼少期から大人にもちこせませんが、幼少期に「遊ぶのが楽しかった!」と感じる運動習慣はもちこすことができます。子どもへの将来のプレゼントとして、運動習慣を身につけるべくたくさんの運動遊びの体験をさせてあげましょう。
→「運動神経の源である脳を鍛えるなら運動!運動習慣を身につけよう」の記事へ

0〜10才前後の時期が重要!

運動能力がぐっと伸びるのは、0~10才の子どもの頃といわれています。子どもの成長を曲線グラフで表した「スキャモンの発達・発育曲線」によると、運動能力にかかわる神経系は乳幼児から学童期にかけて急速に成長し、4才前後では成人のおよそ80%、10才前後ではおよそ95%に及びます。
このように子どもは成長の幅が広く、吸収しやすい時期です。さらにこの頃の子どもは一生に一度だけ訪れる「運動能力が伸びる黄金期」を迎えます。これをプレゴールデンエイジ・ゴールデンエイジと呼び、この時期の運動体験はその後の子どもの成長にとって大きく影響が引きおこるのです。

  • プレゴールデンエイジ…5~9才ごろ
  • ゴールデンエイジ…9~12才ごろ

運動習慣を身につけることを考えると、プレゴールデンエイジにはとくに運動体験をさせてあげたいですね。「うちの子は9才だからもう遅いかも」とあきらめるのではなく、いまだからこそ大人が意識的に運動の機会を提供して運動習慣を身につけさせてあげることが必要です。

のりもの遊びで、楽しく運動能力と学力を育もう

子どもの頃に体験させたい運動あそびには、3つのポイントが大切です。

  1. おもしろくてのめりこむ
  2. 居心地がよい
  3. 自分からやりたくなる

すべてが満たされると、運動が苦にならず、誰でも楽しく習慣化できる可能性が広がります。
これらのポイントを満たしているのが、のりもの遊び。のりものは「操縦する楽しさ」「できるようになった達成感」「遠くまで行ってみようという挑戦心」などさまざまな体験が詰まっています。
アイデスでは、子ども一人ひとりがもつ可能性や成長を引き出すための運動遊具を企画製造しています。とくに「1才の子には、まだのりもの遊びは早いかも」と思っても、ご安心ください。1才~小学生のキッズまで、ラインナップ豊富に安心して楽しめるのりものをとりそろえています。
のりもの遊びを充実させて、子どもの運動能力と学力を楽しみながら伸ばしてみませんか?

まとめ

別々に考えられがちですが、実は相関関係にある「運動能力」と「学力」。二つをバランスよく育むための近道として、運動習慣を身につけることをおすすめします。
運動習慣とは、毎日の運動あそびや運動体験によって効率的に身につきます。ママやパパをはじめとした大人が、子どもに運動しやすい環境や機会を提供してあげましょう。

アイデス マガジン編集部

アイデスが発行するWebマガジン。「のりものと楽しむ子育てのかたち」を応援することをテーマに、自転車や三輪車やお遊びから子育てまで幅広い情報をお届けします!

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