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運動あそび成長・発達

「あそびの魔法」の正体とは?子どもの「頭・心・身体」を育む、アイデスのものづくり。アソビアッププロジェクト研修レポート

記事公開日:

子どもが夢中になる「あそび」には、成長を支える不思議な力があります。
アイデスではその力をより深く学ぶため、「アソビアッププロジェクト」という特別研修に参加しました。

これは、子どもたちの“あそび”を心からサポートできる専門家「アソビソムリエ」を育成するためのプログラムです。しかし、なぜ私たちおもちゃ・自転車メーカーの社員が、このような研修に時間と情熱を注ぐのでしょうか。その背景には、現代の子どもたちを取り巻く環境への強い想いがあります。講師は、NHKの番組に楽曲提供や振付などを行われている「あそび作家」の谷口國博さん(たにぞうさん)。さらに研修には、アイデスの「あそび方アドバイザー」でもある東京女子体育大学の堀内亮輔先生も講師として登場され、新しい発見も加えてくださいました。

あそびに「正解」はない。プロから学んだ魔法の瞬間

研修には、私たちメーカー社員だけでなく、現役の保育士さんや学校の先生、学生さんまで、様々な立場の方々が集まりました。
普通なら緊張してしまう場面ですが、たにぞうさんがリードする「あそび」で、あっという間に会場は一体になって盛り上がります。

さらに、堀内先生のパートではまた違った温かい雰囲気が生まれます。このお二人のプロフェッショナルが揃ったことで、私たちは「あそび」の持つ奥深さを実感する、特別な体験をすることになりました。

特に印象的だったのは、リードする人が変わると、同じ「あそび歌」が全く違う表情を見せたことです。

ある時は、会場全体が笑顔になるような温かいあそびに。またある時は、「きゃー!」という歓声が上がるほどダイナミックなあそびに。同じ歌から、全く違う楽しさが生まれる瞬間を目の当たりにし、私たちは「あそびに正解はない」ということを強く実感しました。

体を動かすことが苦手な社員も、いつのまにか輪の中心で笑っている。関わる大人の個性や関わり方ひとつで、あそびはどこまでも自由に、無限に広がっていく。この誰もが夢中になれる感覚こそ、私たちが届けたい”あそびの魔法”の原点なのだと、確信した体験でした。

研修の様子
年齢関係なく繋がれる「あそび」の力で、最初は緊張していた参加者も、いつのまにか最高の笑顔に。

なぜプロから学ぶのか?あそびが持つ「本当の力」

実は、この「夢中になる楽しさ」には、子どもの成長にとって非常に重要な意味が隠されています。

近年、子どもたちの体力低下が指摘されていますが、課題はそれだけではありません。山梨大学の中村和彦学長(身体教育学の専門家)によると、現代の子どもたちは、思考力や判断力といった「頭(非認知能力)」人を思いやる「心(社会性)」、そして運動能力を司る「身体」の発達、そのすべてにおいて課題を抱えているといいます。

そして、この「頭」「心」「身体」を三位一体で、バランスよく成長させる鍵こそが「あそび」なのです。

私たちが研修で体感した、頭で考え、心で感じ、身体で表現する楽しさ。これこそが、子どもたちの生きる力を育む上で不可欠な要素だと、専門家の知見を通して改めて確信しました。ただ楽しいだけではない。だからこそ私たちは、あそびの力を深く学び、製品づくりに活かす必要があるのです。


「できた!」をデザインする。研修の学びが製品に宿るまで

この中村先生の考えに深く共感し、製品開発の哲学としているのが、私たちの代表である中井です。アイデスのミッションは「毎日の運動あそびを提供し、幼少期の成長に貢献すること」。研修で学んだ「プレイリーダー」の考え方は、まさに私たちのものづくりの核となっています。

プレイリーダーの役割は、あそび方を「教える」ことではありません。子どもが自ら「やってみたい!」と感じ、あそびを”発見”できる環境を整えることです。

例えば、10ヶ月の赤ちゃんから遊べる「D-Bike mini wide」。前輪が2つになっているのは、ハンドルに体重をかけても転びにくいように。後輪が1つなのは、地面を蹴った足がぶつからないように。これは、私たちが「こうやって遊びなさい」と教えるのではなく、子どもが恐怖心なく、自ら挑戦し、「乗れた!」という成功体験を掴みやすくするためのデザインなのです。

ディーバイクミニワイドであそぶ赤ちゃん
乗れた!の前にもあそびが。小さな「できた!」の積み重ねが、子どもの大きな自信を育みます。

のりものは、子どもにとって最高のプレイリーダーになり得ます。最初は親御さんと一緒に。でも、いつしか親の手を離れ、自分の力で新しい世界を発見していく。その「面白い!」「もっと遠くへ行きたい!」という気持ちが、自然と「頭」「心」「身体」をフル回転させ、子どもの成長を促していくのです。


あそびの記憶が、一生の宝物になるように

子どもの頃に「面白い!」「心地いい!」と感じながら、自ら夢中になったあそびの体験は、大人になってからの運動習慣に繋がるという「持ち越し効果」があると言われています。

私たちがお届けしたいのは、単なるおもちゃという「モノ」ではありません。 この研修で味わったような、親子の間に自然と笑顔が生まれ、「できた!」という達成感が次の挑戦への意欲に繋がるような、かけがえのない「時間」と「体験」です。

あそびを通して得られる成功体験や、夢中になった楽しい記憶が、お子様にとって人生の糧となり、生涯にわたる宝物になること。それこそが、私たちアイデスの心からの願いです。


この記事を読んで、私たちの想いや製品に興味を持ってくださった方は、ぜひこちらのページもご覧ください。

▶ 記事に登場した「D-Bike mini wide」について詳しく見る
今回の研修で得た学びにも通じる、子どもの「やってみたい!」を引き出す工夫が詰まっています。

▶ 中村先生との対談記事で「あそびと成長」についてもっと知る
この記事の背景にある、子どもの「頭・心・身体」の成長とあそびの関係を、より深くご理解いただけます。

▶ アイデスの製品ラインナップを見る
お子様の成長段階に合わせた、様々な「あそび」のパートナーをご用意しています。

アイデス マガジン編集部

アイデスが発行するWebマガジン。「のりものと楽しむ子育てのかたち」を応援することをテーマに、自転車や三輪車やお遊びから子育てまで幅広い情報をお届けします!

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