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キックバイクの練習方法5ステップ!楽しむ場所選びやコツを大紹介

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キックバイクの練習方法5ステップ!楽しむ場所選びやコツを大紹介

キックバイクとは、ペダルがなく、足で地面を蹴ってバランスを取りながらのる二輪遊具のことです。ストライダーやアイデスのディーバイク キックスなど、さまざまなメーカーから発売されており、自転車にのる前の練習として、キックバイクの購入を検討される方が多くなっています。

自転車の運転へとつながる子どもの成長は、できれば親子で楽しく実現したいところ。しかし「子どもがキックバイクの練習をしたがるかどうか不安」「キックバイクを購入したけれど、うまく練習が進まなくて悩んでいる」というパパ・ママもいらっしゃいますよね。

この記事ではそんな方に向け、アイデスのJMA/日本マウンテンバイク協会公認インストラクターが教えるキックバイクの練習方法と、単調になりがちな練習を楽しいものに変えるコツをご紹介します。

またケガなくキックバイクを楽しむために、練習場所の選び方や安全確保のポイントも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
(練習方法などを動画で解説した、アイデス公式YouTubeチャンネルはこちらからご覧ください。)

キックバイクを練習する場所はどこがよい?

キックバイクを練習する男の子とサポートするパパ

まだキックバイクにのることに慣れていない子どもと楽しく練習するなら、場所選びが大切です。安全に、親子とも気持ちに余裕をもって遊べる場所を選びましょう。

はじめは芝生・グラウンド・舗装路がある公園がおすすめ

キックバイクの練習をするなら、デコボコしていない平坦な場所であることがまずは大切です。段差や坂のある場所だとなかなか進まなかったり、スピードが出すぎて怖かったりすることも。まずは平らな場所で練習をスタートしましょう。

初期の練習におすすめなのが「芝生・グラウンド・舗装路がいずれもある広めの公園」です。子どもの様子や上達具合を見ながら、柔軟に練習場所を変えることができます。

まずは転んだときに比較的ケガをしにくい芝生から練習を始めて、慣れてきたらグラウンド、舗装路へと移動してみてください。子どもがケガを怖がったり飽きたりせずに、練習を楽しみやすくなります。

ただし芝生やグラウンドはタイヤにかかる抵抗が大きいため、蹴り出しがうまくいかないときは、子どもと相談しながら舗装路での練習に挑戦してみてくださいね。
またキックバイクの練習で公園に来ているとはいえ、小さな子どもはとくに長い時間の練習に飽きてしまう場合も。気分転換に遊べる遊具や散歩できる場所がある広めの公園なら、親子とも余裕をもって楽しめるでしょう。

慣れてきたら交通公園もおすすめ

キックバイクに慣れてきたら、交通公園のような子ども用の道路標識・信号がある場所で練習するのもおすすめです。信号の前で止まったり、分かれ道を好きな方に進んだりと練習に+α の要素が加わることで子どもも楽しめますし、交通ルールを学ぶにもうってつけです。「白い線の前でピタッと止まるよ!」などゲーム感覚で練習を楽しんでみてください。

すいすい走れても公道はNG

練習場所として適切でないのは公道です。ペダルがついていないキックバイクは、道路交通法上では自転車(軽車両)ではなく遊具とみなされ、車や人の通行が多いところではのることが禁止されています。

キックバイク事故の半数近くが公道・一般道路で起きています。(※)たとえ車や人の通りの少なくても、公道・一般道路での練習や使用は本当に危険なのでやめましょう。

(※参照:消費者庁「ペダルなし二輪遊具による子どもの事故に注意!」

キックバイクを安全にのりこなすために、覚えてほしい3つのこと

キックバイクを練習する女の子の後ろ姿

キックバイクは、子どもがやがて自転車へとステップアップしていく前段階の二輪遊具です。練習していくなかでバランス感覚が養われるのはもちろんのこと、子どもが移動手段としての「のりもの」をひとりで扱うための基礎を身につける、大切な経験が得られます。

のりものの安全な運転を身につけるためにも、まず練習前に次の3つのことをしっかりと伝えてあげてください。

1.キックバイクにのるときは、必ずヘルメットをかぶりましょう

ヘルメットは子どもの大事な頭を守るプロテクターです。キックバイクのスピードにかかわらず、転倒して頭に衝撃を受けてしまうと命にかかわる可能性もあるため、短時間、また近場での練習であっても必ずヘルメットをかぶりましょう。

自転車にのるようになったら、親は子どもにヘルメットを着用させる努力義務を負います。キックバイクの練習の段階から、「のりものにのる=ヘルメットをかぶる」と癖をつけてあげてください。(自転車用ヘルメットの着用-警視庁ホームページ)

子どもがヘルメットを嫌がらないようにするための工夫として、以下のようなものがあります。ぜひはじめのうちに試してみてくださいね。

  • 「これはどんなときにかぶるもの?」「かぶらないとどんなときに危ない?」と問いかけるなど、子どもが自発的にかぶるようなコミュニケーションをとる
  • パパ・ママが自転車にのる際にヘルメットをかぶっている姿を見せる
  • 好きなキャラクターのものなど、ヘルメットを子どもに選ばせる
  • しっかりとフィットするように頭囲やあごヒモの長さを調節する

2.止まるときは、必ずブレーキを使って止まりましょう

2〜3歳の子ども向けのキックバイクには、握力の弱さ・操作の難しさからブレーキが付いていないものもありますが、足をつかって止まろうとすると足のケガにつながりやすくなります。

自転車にのるようになればスピードはさらに増すため、足でのブレーキを反射的に行ってしまうと非常に危険です。また、キックバイクの時に足で止まる習慣が付くと、自転車に乗り換えた時でも足で止まる癖がついていてなかなか直りません。キックバイクはブレーキ付きのものを選び、ブレーキ操作で止まる練習をしましょう。

アイデスのキックバイクには子どもの握力でもかんたんに操作できる「イージーブレーキ・EZB」が搭載されています。ブレーキ操作にはすこし練習が必要ですが、「手でブレーキをにぎってピタッと止まれた!」という経験は達成感を子どもに与えてくれます。「止まるときには、ブレーキおててギュッ!」を合言葉にして、キックバイクは手でブレーキ操作をして止めるものと覚えてもらいましょう。

3.キックバイクののりおりは、必ず左側からしましょう

キックバイクでは公道を走れませんが、自転車にのるようになれば、公道に出て道路の左端を走ることになります。もしも右側におりる癖がついていると、万が一のりおりで転倒した際に、車にひかれてしまう可能性がより高くなり大変危険です。常に左側からのりおりをするよう、癖をつけておきましょう。

小さい子どもはなかなか「右・左」が覚えられません。せっかくですので、横や後ろにならんで「右手あげて!」「左手あげて!」とゲーム感覚で練習しましょう。

「キックバイクからおりる方向が左」と定着すると、「左ってどっち?」と別の場面でわからなくなったときでも「キックバイクの降りる方だよ」と言えばわかるようになりますよ。

キックバイクがみるみる上達する練習方法5ステップ

キックバイクを楽しんでいる女の子

ここからが、練習本番です。JMA/日本マウンテンバイク協会の公認インストラクターが教える上達のためのポイントを、ギュギュッとご紹介♪キックバイクをのりこなすだけでなく、自転車へのステップアップにもしっかりつながる練習なので、ぜひやってみてください!

1.のりやすくするためのセッティングをしよう

キックバイクののりやすいセッティングの説明図

公式動画:のりやすいセッティング/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方

まずは子どもがのりやすいようにセッティングを行いましょう。キックバイクにまたがった状態でスムーズに歩ける姿勢になっていると、動きやすく快適に練習できます。サドルにお尻をのせて、両足がかかとまで地面につき、ひざが軽く曲がるくらいがベストポジションです。

2.ブレーキをにぎってみよう

公式動画:ブレーキをにぎってみよう/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方

①まずはブレーキに指をかけずに全部の指でハンドルグリップをにぎり、「これが走るときの握り方だよ」と伝えます。

②続いて親指以外の4本指でブレーキをにぎり、「ブレーキ!と言ったらこういう風にブレーキを握るんだよ」と伝えます。

③「走るときの握り方は?」「ブレーキ!」と声をかけて、ブレーキをにぎる・はなす動作を何度も練習しましょう。

3.サドルに座って進んでみよう

公式動画:​​歩いて進んでみよう/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方
公式動画:​​一歩を大きく 大股で/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方

セッティングとブレーキの確認が済んだら、サドルに座りながら進む練習をしましょう。ポイントは以下の3点です。

①まずはゆっくり歩くスピードから始めます。目線を落とさず、前を向いて進むのがポイントです。前方に立って「ママとにらめっこしながら歩いてー!」などとわかりやすい目標をつくってあげると、伝わりやすくなります。

②立ち歩きになってしまう場合は、サドルが下がっていないかチェックします。もどかしくなりがちなところですが、「おしりぺたん、そのままヨイショヨイショ」などやさしく声かけをしてあげましょう。

③慣れてきたら一歩を大きくして、そのまま走ってみましょう。小さい歩幅と大きな歩幅を「小さくチョコチョコー」「大きくドシンドシンー」と繰り返すと、違いがつかめてきます。

4.両足蹴りで進んでみよう

公式動画:両足けりで進んでみよう/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方

うっかり抜かしがちな練習ですが、将来の自転車へのステップアップにつながる重要なポイントです。

①「ウサギさんみたいに両方の足でピョンピョン地面を蹴ってー!」と、伝えましょう。自然と両足が地面からはなれ、バランス感覚が養えます。

②慣れてきたら一度に大きくキックできるように「おおきくビョ〜〜〜〜〜ン!」と伝えましょう。「ちいさくピョン、おおきくビョ〜〜〜ン」と交互に練習すると、なお大きいキックを頑張ってくれますよ。

5.ステップやスタンドをつかってみよう

公式動画:ステップを使ってみよう/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方
公式動画:スタンドを使ってみよう/D-Bike KIX 足けりバイクの乗り方

最後の仕上げは、ステップ(フットデッキ)に足をのせて進む練習と停車練習です。

①大股歩きや両足蹴りからの流れで勢いがついてきたら、「足をピョコンとのせるー!」と声をかけます。はじめはイメージがつきづらいので、動画などでお手本を見せてあげるとよいでしょう。

②今度は「ママのとなりでブレーキ!ピタッと止まれるかなー?」と停車の練習をしてみましょう。ステップ状態からブレーキを操作し、停止できるようになったら文句なしです。足をはなすのを怖がる子もいるため、焦らず進めましょう。

③停車したら左におりて、スタンドを足で出し入れしてみましょう。スタンドは左側にしかついていないので、この練習をすることで左おりが定着しますよ。

キックバイクを楽しく練習するコツ

キックバイクの練習を楽しむ女の子

キックバイクの動作練習一つひとつはとても単純で、ずっと繰り返していると子どもは飽きてしまうもの。またパパ・ママ自身も、上達が進まないと感じて焦ってしまうことがよくあります。

子どももパパ・ママも楽しんで練習を続けるためには、できるようになった結果をほめてあげるのはもちろんのこと、練習のプロセスへの工夫も大切なポイントになります。以下の例を参考に、練習をアレンジしてみてください。

擬音語・たとえを使う

ブレーキを操作するときなど、大人はつい難しい言葉をつかって説明してしまいますが、それでは子どもに伝わりにくく、また飽きやすくなってしまいます。イメージを伝えるかんたんな言葉をつかって、ごっこ遊びのような感覚をもたせてみてはいかがでしょうか。

  • 「1、2、3、4、5、はい!ブレーキ!」
  • 「きょうりゅうさんみたいに、ドシンドシン歩いて進んでー!」
  • 「ひよこみたいにチョコチョコー、次はうさぎさんみたいにぴょんぴょん進もうー!」
  • 「ガオー、オオカミさんが後ろからおいかけてきます!」

擬音語やたとえをつかって、親子でなりきり遊びの世界に入ってみてください。

親が自転車で見本を見せる・動画で代用する

キックバイクの練習は、パパ・ママが見守るなか子どもひとりで挑戦することが多いものですが、だれかの動きを見たほうが子どもにとっては理解が進みやすくなります。

パパ・ママがかんたんな説明をしながら見本を見せたり、すこし上手にのれる子の姿を見せてあげたりするのがおすすめです。

とはいえ「親子で自転車をもっていくとなると大変かも・・・」「大きな公園までは行けない」という方も多いかもしれません。そんなときは、YouTubeのアイデスの公式チャンネルを活用してみてください。練習方法の紹介を含めたくさんの動画があるため、子どもの理解に役立つはずですよ。

ゲーム性をもたせる

一つひとつの動作の説明とかんたんな練習をした後は、練習場所にある枝や小石、手もちのペットボトルなどをつかってゲームを作ってあげるとよいでしょう。マジックやマーカーコーンなどをつかって目印に色を加えると、より効果的です。

「赤い小石のところまで、ウサギさんになってピョンピョン進めるかな?」
「青い丸のあいだでピタッと止まれたら100点だよ!」
「赤のペットボトルまでピョンピョンー、黄色まではそのまま足をピョコンと上げたままで行けるかなー?」

など、各動作やジグザグ走行といった要素をおりまぜたパターンを事前に10個ほど用意しておくと、次々にお題を出してあげられるので集中力が持続しやすいですよ。

まとめ

キックバイクは、正しいのりかたと上達しやすい練習ステップさえおさえておけば、かんたんにのりこなせるようになるのりものです。練習方法を工夫して、ゲームのような感覚で楽しみながらルールや操作を覚えることで、自転車にも安全かつスムーズに移行できます。ぜひ今回の記事を参考に、親子で練習してみてくださいね。

自転車練習は【子どもと自転車にのる練習をしよう|5つのステップと早くのれるコツ4つ】で紹介してますので、自転車デビューのときに参考にしてみてください。

アイデス マガジン編集部

アイデスが発行するWebマガジン。「のりものと楽しむ子育てのかたち」を応援することをテーマに、自転車や三輪車やお遊びから子育てまで幅広い情報をお届けします!

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