「なんで朝起きてくれないの?」
「なんで言うことを聞いてくれないの?」
子どもの行動に困り果て、ついイライラしてしまうママやパパも多いことでしょう。実は子どもが親をイライラさせてしまう行動をとるのには、理由があることをご存じでしょうか。
この記事では、子どもが親をイライラさせる行動と原因、その対処法について解説します。
目次
子どもが親をイライラさせる行動には何がある?
子どもが親をイライラさせる行動をとる原因を知るために、まずはどのような行動にママやパパはイライラしてしまうのかを見ていきましょう。
親の期待どおりにできていない行動
親がイライラしてしまう子どもの行動の例を見てみましょう。
- 宿題や家庭学習をしない
- 走るのが遅い
- 逆上がりができない
- ピアノの練習をしない
- 英会話の予習をしない
どれも子どもに対して親がイライラしてしまうよくある状況ですね。これらの行動にイライラする気持ちを裏返してみると、親が子どもに抱く期待や理想像が見えてくるかもしれません。
- 自発的に宿題をする
- 家庭学習のお陰で成績がいい
- 運動が得意でリレーのメンバーにも選ばれる
- ピアノの難しい課題曲もスラスラ弾ける
- ネイティブの先生とも英会話を楽しめる
「うちの子ならできるはず」「言わなくてもやれて当たり前」とこのような期待をかけていると、実際にその通りにならなかったときに落胆してしまいます。その落胆が行き場をなくし、最終的には「なぜ?」「どうして?」とイライラする気持ちへ変化してしまうのです。
日常生活での行動
親の期待と異なる行動以外に、日常生活のなかで起こる子どもの行動もイライラの原因となりそうです。
- 朝は起こしても起きない、夜は寝ない
- 前日のうちに学校の準備をしない
- 約束の時間をすぎてもゲームをしている
- 食べることが遅い
- 忘れものが多い
このような子どもの日常の行動に対し、親は「遅刻をしたら学校で怒られる」「忘れものをしたら困る」と自分のことのように心配します。こうして自分と子どもを切り離さずに考えて心配することが、日常生活での行動への干渉につながり、イライラする気持ちが生まれてしまうのです。
子どもが親をイライラさせる行動をとる理由を年齢別に解説
イライラするぐらいなら子どもの思うままにさせておこうとは思っても、「いつまで経っても食事が終わらない」「遅刻や忘れものばかり」では困ることや不安もありますよね。そこで、子どもが親をイライラさせる行動をとる理由を知り、適切な対処法を身につけていきましょう。ここからは子どもの行動の理由を年齢別に解説します。
1〜2才の子ども
1〜2才の子どもが親をイライラさせる行動をとることには、1才半~3才頃にかけて迎える第一次反抗期、いわゆる「イヤイヤ期」が大きく関係します。
それまで親がすること・言うことを受け入れていた子どもに、成長にともなって自我が芽生え、「イヤ」と繰り返すことで自分を主張するようになります。
このとき、子どもはものごとの善し悪しを理解しているわけではなく、自分を認めてもらいたい一心で主張するため、親が求めるのとは異なる、イライラさせる行動をとることにつながってしまうのです。
2〜3才の子ども
2~3才になると芽生えた自我や自立心がさらに強くなり、親をイライラさせる行動によりつながりやすくなります。特にイヤイヤ期の初めの頃と比べて、自分の気持ちや希望をうまく伝えられるようになってきているからこそ、子どもの主張も強いものになるでしょう。
またこころだけでなく、からだも成長して活動的になることも、親を困らせる行動のひとつの原因となります。
3〜5才の子ども
3~5才になると理解力が高まるため、かんたんなルールを守れるようになりますが、一方で理解ができる分、大人の言葉のなかに理不尽さを感じとると反抗するようになります。このことが、わざとルールを破ったり、反抗的な態度をとったり、そのときの気分でぐずって言動を変えたりといった、親をイライラさせる行動につながるのです。
親をイライラさせる行動をする子どもへの2つの対処法
親をイライラさせる子どもの行動について、その理由がおわかりいただけたかと思います。ここからは、親をイライラさせる行動をする子どもにどのように対処すればよいか、2つのポイントをご紹介します。
子どもをひとりの人間として接してみる
子どもの行動にイライラしそうになったときは、深呼吸をして「子どもは子ども、私は私」と考え、親の分身や所有物ではなくひとりの人間として子どもに接してみましょう。
「『普通(自分)ならこうする』『こうして当たり前』とマイルールを無意識のうちに押し付け、子どもが思うように行動してくれなくて落胆する」という循環をなくすことができれば、子どもの行動にイライラする気持ちを生まずにすみます。
また自分と子どもを切り分けて考え、ひとりの人間としての子どもの自己主張を認めることは、子どもの自己評価や自己肯定感、自発性を育むことにもつながります。
子どもに、わざと失敗させてみる
子どものためにと先回りして干渉しすぎてしまい、イライラすることが多い場合、見守る姿勢に徹して失敗させてみることも、対処法のひとつです。
子どもは自我が芽生えた頃から「自分で」たくさんのことに挑戦し、ときに失敗することで、多くのことを学び成長していきます。
子どもを思いやるがゆえの親の過干渉が、かえって子どもの学びや成長をストップさせてしまわないように。干渉したい気持ちをぐっと堪え、ときには親は見守ることに徹しましょう。また失敗した子どもに適切なフォローをおこない、おなじ失敗を繰り返さないようにアドバイスすることも大切です。
まとめ
子どもがとる親をイライラさせる行動には、親の期待どおりにしてくれない行動と日常生活における困った行動があり、これらの行動の背景には年齢ごとにさまざまな理由があります。
そういった理由を理解したうえで、「ひとりの人間」として子どもと接し、ときには失敗も経験させる。この今回ご紹介した対処法をもとに、親をイライラさせる子どもの行動とうまくつき合い、良好な親子関係を築いていきましょう。
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